Webtoon（ウェブトゥーン）とは？
特徴や制作上の注意点を紹介
Webtoon（ウェブトゥーン）とは
Webtoonとは韓国発祥のオンライン上で読めるマンガで、縦にスクロールすることで読み進めることができます。韓国で盛んになった後、アメリカや日本などでも人気を博し、現在では世界中に多くの読者がいます。
基本的にフルカラーで制作され、縦読みに適した独自のパネルレイアウトにより、読みやすさや没入感が高いことが特徴で、「タテヨミ（マンガ）」と呼ばれることもあります。
Webtoonにはさまざまなジャンルの作品があり、恋愛、ファンタジー、アクション、SF、ホラーなど、幅広い読者層に向けて展開されています。
従来のマンガとの違い
まず、Webtoonは従来の横読みマンガと異なり、紙媒体での提供がなく、電子書籍、スマートフォンやタブレットのマンガアプリ、Webサイトなどのデジタル上での提供形態のみとなっています。これによって、見込める読者層や表現できる描写にも変化が表れています。
具体的には、コマ割りや着彩がデジタル端末での閲覧に適した形になっており、縦スクロールで読むためのコマ割りや吹き出しの配置、基本的にフルカラー作品であることなどの違いが挙げられます。
こうした特徴の違いから、Webtoon制作には必要とされる作業人数が多くなる傾向にあり、作画や着彩など各工程で別々の人が担当している「スタジオ形式」で制作されている場合が多いこともWebtoonと見開きのマンガの違いと言えます。
Webtoon（ウェブトゥーン）を制作するメリット
Webtoonで制作することにはどのようなメリットがあるのかご紹介します。
タブレットやスマートフォンに適したマンガを提供できる
Webtoonは、スマートフォンのような手のひらサイズの画面に適した文字配置やコマ割りで構成されています。
見開きマンガをスマートフォンなどで読むときよりも読みやすいため、通勤中や通学中、ちょっとした待ち時間に手に取りやすくなり、多くの人が作品に触れやすくなります。
新しい読者層を取り込める
古いマンガをWebtoonとして再構成することで、若い世代など新しい読者層を取り込む機会を得ることができます。
また、通常の見開きマンガでは海外に発信する際、綴じ方向を左右逆にする必要がある場合がありますが、Webtoonにすることで世界共通の形でマンガを発信することができるようになります。
二次利用しやすくなる
Webtoonは基本的にフルカラーで制作されているため、イラスト集やグッズ展開、YouTubeやTikTokなど動画プラットフォームでの動画化などマンガ内のコマをそのまま二次利用に展開しやすくなっています。
白黒のマンガでは目を引きにくいSNSやWEBサイトでの広告への利用もスムーズに行うことができます。
Webtoon（ウェブトゥーン）の注意点
Webtoonを制作する際の注意点をご紹介します。以下を留意しておくことで、トラブルや失敗を回避することができるでしょう。
印刷ができない可能性がある
Webtoonを書籍用に印刷しようとすると、スマートフォンやタブレットでは綺麗に表示できていても、解像度が足りず綺麗に印刷できない場合があります。
書籍販売を想定していない場合は問題ありませんが、ヒット作の多くではWebtoonを見開きマンガに再構成して書籍として販売する動きがあるため、最初から印刷を想定した解像度で制作することをおすすめします。
着彩や加筆などによりコストがかかる
Webtoonはフルカラーなので１コマずつ着彩しなければなりません。そのため、制作する際に通常の白黒のマンガよりもコストがかかる場合があります。
また、書籍化すると全てカラーページになるため価格が高くなります。さらに、塗り足し部分が必要になるため、一部のコマに加筆が必要になります。Webtoonを制作して他展開するにはコストがかかることも予め想定しておきましょう。
Webtoon（ウェブトゥーン）を制作する際のポイント
Webtoonを制作する際のポイントをご紹介します。以下を意識することで、より魅力的なWebtoonを制作できるでしょう。
コマ割りを縦読みに最適化する
Webtoonでは下から上にスクロールするため、セリフの位置に気をつける必要があります。1コマの中で、上から下へ視線誘導して流れるように読者に読ませる工夫が重要になるからです。
また、セリフや効果音だけのコマや縦長のコマを使って、小さな画面でも下にスクロールさせたくなる、続きが読みたくなるインパクトのある構成にしましょう。
小さい画面でも読みやすいようにする
コマ内の文字や人物イラストが小さいとスマートフォンでは読みづらくなってしまいます。読者は画像の拡大や縮小ができますが、Webtoonの魅力はスキマ時間に手軽に読めることなので、ひと目で読みづらいと読者にストレスを与えてしまい、作品から離れてしまいます。
文字は読みやすい大きさに最適化し、人物は表情だけでなくエフェクトや効果音なども使って感情を読み取りやすいようにすると良いでしょう。
まとめ
Webtoonはスマートフォンやタブレットでの閲覧に最適化された縦読み型のマンガです。韓国から発祥し、現在では世界中に多くのファンがいるほど、大きな市場となりました。古いマンガも新たな読者を取り込むチャンスとされ、漫画市場全体に大きく影響を及ぼしています。
最近では、多くのクリエイターにWebtoonに触れてもらうため、大手出版社や電子マンガアプリ等の企業が主催となり、さまざまな賞品・デビュー確約の権利を用意しているコンテストも存在します。
ぜひ、急成長中のWebtoon市場での魅力的なコンテンツ発信に取り組んでみてはいかがでしょうか。
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Webtoon特有のスクロールに合わせた演出や読みやすいセリフの配置など、多数の実績に基づいたノウハウが蓄積されているため、一定のクオリティで作品を制作しています。
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