XMLとは?初心者にもわかりやすく解説!
特徴やHTMLとの違いは?
「XML」とHTMLの違いって何?XMLにはどんな特徴があるの?
よく耳にするXMLについては、分かりそうで分からないという人は多いのではないでしょうか。
XMLは昨今の電子書籍制作にも用いられている技術のひとつで、デジタルコンテンツ制作には欠かせない存在です。
そんなXMLについて、IT初心者でも理解しやすようにわかりやすく解説します。
XMLとは?
XMLとは、文章の見た目や構造を記述するためのマークアップ言語のひとつです。
「Extensible Markup Language」の頭文字をとった略語で、日本語では「拡張可能なマークアップ言語」となります。
XMLは、主にデータのやり取りや管理を容易にするために使われ、記述形式がシンプルでわかりやすいことが特徴です。
XMLはデータの内容を記述する「タグの要素名」を自由に設定でき、タグ内の文字列に修飾情報を与えることが可能です。
分かりやすく言えば、XMLは「データに対して分かりやすく明確な意味を持たせることができる」言語となります。
XMLの特徴
では、XMLにはどのような特徴があるのか見てみましょう。
データに意味を持たせられる
XMLの最も大きな特徴と言えるのが、データに意味を持たせられることです。
XMLではタグの要素名を自由に定義できるため、対象のデータの意味が明確になります。
例えば、引っ越しを案内する際の文章中に新住所の「東京都千代田区1-1-1」があったとすると、
<新住所>東京都千代田区1-1-1新住所>
と記述すると「東京都千代田区1-1-1」が「新住所」という明確な意味を持つことになります。
このように、XMLは拡張性が高く、データに意味を持たせること可能になる点が特徴です。
レイアウト・デザインの機能は分離
XMLはレイアウト・デザイン機能と分離していることが特徴です。
XMLはあくまでもデータを管理しており、XMLのデータを元にして複数の端末や電子資料に合わせた表現が可能になります。
例えば、XMLのデータを元すれば、パソコンやスマートフォン、電子書籍リーダー、印刷物など、異なるレイアウトにも柔軟に対応できるということです。
このような使い方は、XMLのデータとレイアウト・デザイン機能が分離しているからこそ出来ることです。
汎用性が高い
XMLは記述方式が世界標準で統一されているため、汎用性が高いことが特徴です。
XMLデータ化されていれば、あらゆるコンピューターシステムでデータの情報共有、情報公開、情報の再利用などが容易になります。
XMLとHTMLの違い
次に、XMLとHTMLの違いについてご紹介します。
データ記述用の言語
XMLはデータ記述用のマークアップ言語であるのに対し、HTMLはウェブページ表示用のマークアップ言語です。
わかりやすく言えば、XMLはマシンに対して分かりやすくする言語で、HTMLは人間に対して分かりやすくする言語となります。
要素名
HTMLはタグの要素名があらかじめ決まっていることに対し、XMLは要素名を自由に定義できます。
この点がXML特有の汎用性と拡張性の高さにつながっています。
XMLの関連ツール
XMLを効率的に活用できるように様々なツールが開発されています。
ここでは代表的なツールをご紹介します。
XMLエディタ(XML生成ツール)
「XMLエディター」は、XML文書の作成、編集をサポートするツールです。
従来のテキストエディターでXMLを作成、編集するよりも、構文チェック、データの挿入や編集、検索や置換等の機能が充実しているため効率的なXMLの編集が可能です。
XMLパーサ(処理エンジン)
「XMLパーサ」はアプリケーションへのデータ移行を円滑にするツールです。
このツールは、XML文書からテキストデータを抽出して、対象のアプリケーション用に変換してくれます。
XMLの文法や文言を気にせずに効率的にデータ処理が実現します。
XSLTプロセッサ(変換)
「XSLTプロセッサ」は、XML文書をHTMLファイルや別のXMLスタイルに変換する際にサポートしてくれる実行エンジンです。
レイアウト情報も記述したXSLTファイルとセットで使用し、XML文書を基にしてウェブページへ変換する際に役立ちます。
EAIツール(データ連携)
EAIツールとは、異なるシステムやアプリケーション間でデータ同士を連携し、統合化するための仕組みのことです。
ごく簡単に言えば、異なるシステム同士でも円滑にデータをつないでくれるハブ(HUB)の役割です。
例えば、ふたつのシステム間でデータフォーマットがCSVファイルとXMLデータで異なっている場合でも、EAIによってノンプログラミングで変換可能になります。