マニュアルを電子化するメリット・デメリットとは?
電子化したマニュアルの効果的な使い方もご紹介

digitalmanual

現在多くの企業でテレワーク化が進んでおり、自宅や外出先でも社内書類を確認するために紙媒体の電子化が加速しています。

社内業務をまとめたマニュアルについても電子化が進んでいますが、具体的にどのようなメリットがあり、どのような注意点があるのでしょうか。

マニュアルの電子化についてメリット・デメリットを踏まえた上で効果的な使い方をご紹介します。

マニュアルの電子化とは?

紙媒体をそのままスキャンしただけでは、紙媒体と使用方法はほとんど同じになるため電子化はうまく社内に浸透しないでしょう。

マニュアルを電子化する方法として、①有料のソフトの導入、②無料のソフトの導入(Googleなど)、③WordやExcelなど文書作成ソフト、④デジタルブックの導入など、様々な方法があります。

ソフトによって機能面や使用方法が違うため、自社でどのような機能が必要なのか、どのような形式が最も従業員にとって扱いやすいのか検討する必要があります。

マニュアルを電子化するメリット

マニュアルを電子化するメリットをご紹介します。

持ち運びがしやすい

電子化によりスマホやタブレットなどの端末からマニュアルが確認できるようになるため、外出先でも閲覧が出来るようになります。

それまで紙媒体で何十ページもあるマニュアルを持ち運ぶ必要がなくなり、紛失や汚れなどの心配も無くなります。

時間や場所を問わず確認できるようになるため、業務の効率化にも繋がります。

コストを削減できる

電子化を行うことで、紙媒体での印刷費や保管費などを削減できます。

紙媒体では修正や紛失、社員の人数分刷る必要がある場合もコストがかかってしまいますが、電子化を行うことで簡単に修正や共有を行うことができるようになり、不要なコストを削減することができます。

マニュアルの管理がしやすい

新サービスの展開や顧客の対応方法など社内の業務は日々変化し、より良く改善していくものです。

そのためマニュアルも頻繁に修正したり、新しく作成する必要があります。

紙媒体では少しの修正でも新しく印刷する必要がありますが、電子化することで一部分だけ修正するだけで共有が可能になります。

検索機能がある

デジタルならではの機能として検索機能があります。

新しく業務に就いた従業員や新入社員でも自身に関連するマニュアルを簡単に検索・閲覧することができるため、社内教育の効率化に繋がります。

また、膨大な量のマニュアルがある業務では該当の箇所を検索で確認できるようになるため、業務の効率が上がるといえます。

セキュリティ性が高い

マニュアルを電子化し、保管しているデータベースにログインできる人物を限定することで、セキュリティ性も確保できます。

また、同じ社内であっても担当する業務やチームのメンバーのみに閲覧を限定したり、特定の人物のみに編集権限を与えるなど、自由な設定管理を行うことが可能です。

マニュアルを電子化するデメリット

次に、マニュアルを電子化するデメリットを見てみましょう。

使いこなすまで時間がかかる

マニュアルを電子化しても、短期的なコスト削減は見込めるとはいえません。

導入してすぐは「既存のマニュアルの方が使いやすい」「使いこなせる自信がない」など社内で不満の声が上がることもあるでしょう。

マニュアルの電子化を行う際は、長期的な業務効率化の計画であることと、電子化したマニュアルの使い方をきちんと周知させる必要があります。

導入時にコストがかかる

多くの企業では有料のマニュアル作成・管理ソフトを導入しているケースがほとんどです。この場合、導入時にコストがかかります。

また既存のマニュアルを電子化するためには、紙媒体のスキャンやテキストデータ化などの費用もかかってしまいます。

電子化は継続することでコスト削減に繋がるため、電子化したマニュアルを使い続ける計画性が必要になります。

複数のマニュアルを参照しにくい

閲覧できる画面幅が端末のサイズによるため、一度に多くのマニュアルを参照したいときに、デジタルの場合だと不便に感じるかもしれません。

パソコンであればタブの切り替えや複数ウィンドウで閲覧することは可能ですが、スマホやタブレットの場合2つ以上のマニュアルを見ることは困難でしょう。

ただし、電子化によって簡単に編集できるという利便性があるため、見えづらいマニュアルを最適化することでデメリットを解消できる場合もあるといえます。

マニュアルを電子化する方法

マニュアルを電子化する方法をご紹介いたします。

スキャン

最も手っ取り早い電子化の方法はマニュアルをスキャンすることです。スキャンしたデータはjpg、png、pdfなど様々な形式のデータとして保存できますが、電子化後に長く活用していくことを想定するとpdf形式がおすすめです。

pdfには文字情報を埋め込むことができるため、検索機能を付けることができます。スキャンしただけでは検索機能は付けられないため、OCRやデータ入力により一度テキストデータ化する必要がありますが、マニュアルを参照する際に検索してすぐに該当箇所に飛べるようになるので、業務の効率化に活かすことができます。

また、冊子として製本されている場合は、裁断が可能かどうかによってスキャンデータの精度が変わるので注意が必要です。裁断しない場合はノド側に影ができてしまうため、Photoshopなどの画像編集ソフトで1ページずつ編集を行う必要があります。データ化するページ数が膨大な場合はかなりの時間を要しますので、専門の業者に依頼をすると良いでしょう。

ツールの導入

今後も新しくマニュアルを作成していく場合は、クラウド型ツールの導入を検討されてみてはいかがでしょうか。

Googleアカウントを使用している場合は、Googleドライブでデータ共有やドキュメント作成ができますが、よりマニュアル作成に特化したツールの導入を検討される場合は、ナレッジマネジメントツールの導入をおすすめします。

ナレッジマネジメントツールでは、マニュアルの作成や共有だけでなくコメント機能や閲覧制限など円滑にマニュアルを活用していくための機能が豊富に搭載されています。以下記事にておすすめツールを紹介していますので興味がありましたら是非読んでみてください。

ナレッジマネジメントソフトおすすめ13選!料金、特徴を徹底比較

https://data-entry.tokyo/column07/

デジタルブック化

紙冊子のマニュアルを電子化する際に「WEB上で見れるようにしたい」「パスワードで限定公開したい」という場合はデジタルブック化がおすすめです。デジタルブックは、掲載しているWEBサイトのページURLを送れば共有することができます。複雑なシステムの導入は不要なので、閲覧する側にとってストレスなくマニュアルを閲覧・活用することができます。

また、掲載しているページにパスワードを設定することで会員や社員などに限定して公開することができます。他にも動画の埋め込みや目次機能、マーカー機能など様々な機能が搭載されています。

電子化したマニュアルの効果的な使い方

電子化したマニュアルの使い方をご紹介します。

業務に合わせて紙媒体も用意する

通信環境が悪い場所での業務や瞬時にマニュアルを確認する必要がある接客業など、紙媒体のマニュアルが適している業務では、紙媒体のマニュアルも併用しましょう。

すでに述べたように電子化したマニュアルにもメリット、デメリットがあるため、利用場面によって使い分けると効果的です。

使用者を意識したツール選びやルール決めを行う

マニュアルを電子化して管理するソフトの中には、閲覧者が自由にコメントやアクションを行えるものやフォーマットがたくさんあるもの、カレンダーやチャットツールなど別の機能も搭載されているものなど様々です。

また、実際にマニュアルを使用する際にも、データの名前付けのルールを決めたり、目次の作成を義務付けたりと社内での使い方をきちんと決めて置く必要があります。

マニュアルを使用する従業員が使いやすいツール選びとルール決めを行うことで、業務の効率化に繋がります。

対応する端末を確認する

電子化したマニュアルを閲覧する際、スマートフォンやタブレットの端末に対応しているのか、WindowsとMacどちらも対応しているのかなど、対応している端末を確認しておく必要があります。

在宅勤務時や出張先の端末でも閲覧できるように、対応している端末が幅広いソフトやデータ形式にすると良いでしょう。

まとめ

紙媒体のマニュアルを電子化する際、それまでとは違う使用方法にはじめは戸惑うでしょう。

しかし、長い目で見ると「自分の端末でマニュアルを編集するだけで社内全員の手元のマニュアルが更新される」「会議の際に記入した議事録が瞬時に共有できる」というようにそれまでの手間やコストを削減できたことが実感できるようになります。

ぜひマニュアルの電子化を効果的に取り入れてみてはいかがでしょうか。

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